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音楽とは 

 
いままで当たり前のように耳にしていた音が違う装いをして自分に向かってくる。

ある日の出来事から「ぱちん」とかわった。
催眠術にかかったような
 どうしよもない

 知人と話をする。
話をすると様々な喪失感のあることを感じた。
失った喪失感。
自分の前に立ち現れてくる事実。

先日妻と軽井沢に車で出かけた。
車内で音楽はかけなかった。一度オチコチを聞いたな。
高速道路をドライブしているときにこの喪失感はなんだろうと思った。
目の前の見慣れたおおきな山が突然消えて無くなってしまうイメージだと思った。

ポン とない感じ。

 悲しみの共有、残されたものの歩む道。
少しずつ解ける氷のように傷がとけるのを待つ。

 ちょうど寒くなって身体がちじこまる 秋
身心で受けとめるにも、心に栄養を届けよう。
身体にも喜びを。旨いものを食べよう、いいものを観聴きして
人と出会い。シェアーをして。音で遊ぶ。 

 師 Dewey Redman の残してくれた言葉

 Love & Peace を胸に響かせて。
# by taimusic | 2011-10-06 03:13 | 日記

親愛なる是安さん

 是安則克(これやすのりかつ) 2011年9月23日早朝 自宅にて永眠。56歳。

 回想

 是安さんと初めてお会いしたのはわたしが20代後半、1989年ごろだったと思う。ドラムのジョージ大塚さんのWe Threeというバンドで演奏していた頃、ピアニストの大給桜子さんに吉祥寺のSometimeのギグに誘われたときのベースが是安さんだった。まだまだいろいろな曲に対応できずに試行錯誤していたころ、無口で多くを語らなかった是安さんが「思ったまま演奏したらいい」と言ってくれたのをおぼろげに覚えている。ジョージさんのジャズしか知らなかった私には、是安さんと大給さんの音楽は新しく、こんなジャズもあるのかととても刺激をうけた。そのころの是安さんは今よりももっと朴訥で硬筆な存在感でどこか近寄りがたい雰囲気をもかもし出していた。半年ほど共演させていただいた。
 その後私はジョージさんのバンドをやめて、加藤鎮久さんのもとでサックスの音作りの下積みをする。30歳のころアメリカに留学し2000年に帰国。自分のオリジナルを演奏し始め試行錯誤を繰り返し4年くらい経った頃、ずっと心にあった是安さんの存在、音と演奏したくなり突然連絡を取ってみた。自分のことを覚えているか心配だったが是安さんは覚えていてくれたので嬉しかった。その頃よく演奏していた横浜の491ハウスというバーで是安さんとギターの市野元彦くんと3人で演奏をはじめた。
 スタンダードを演奏していた。いつもイコライザーやプリアンプのつまみを調整していた。演奏のはじめよりも後半に入った頃の方が全体の音のバランスが格段によくなっていたのを覚えている。現場で音楽全体の中のベースの音が一番よくなるバランスをつかんでいたと思う。4年くらい前からサックストリオで演奏したくなりドラムの橋本学くんと是安さんの3人でわたしのオリジナルを演奏するようになった。そのころには,是安さんは無くてはならない存在になっていた。サックスの響きをいかした音空間のある音楽を演奏するのに,是安さんのベースがわたしの中で絶対的になっていた。
 はじめはサックストリオの音空間にこだわって演奏していたが,是安さんは演奏を重ねるごとに音楽の深い部分を音で問いかけてきた。いつもわたしのやろうとしていることを理解しつつも、ジャズ(人がすること)の本質ともいうべき、演奏者同士が向き合うこと、どう向き合うべきかを考えさせられた。自分の捉える音の世界の範囲から外との関わりへと世界を広げてくれた。是安さんに言われたことで、よく演奏し続けているわたしに「ずっといるよなー」といわれた。是安さんは私にある所で抜けてほしかったようだ。自分が表現したことに対して相手がまた違うことを思って表現したいかもしれない。自分が演奏をやめないと新たなスペースが生まれないということだと思う。全員で音楽をつくる、その自由がいろんな所にあること。深いと思った。「いつやめてもいいよ」「一番いい所ででてきたら」などなど是安さんの言葉から音楽がどんどん広がりを持っていった。
 今年になってトリオはバンド名を「オチコチ」として活動を始め年末にはレコーディングも予定していたが,果たすことはできなくなった。今はこれまでの音源を整理してオチコチの一つの作品として残したいと考えている。

 まだまだ書き足りないが,今は追想し走り書きを残します。

 是安さんを通じて知り合えた多くの素晴らしい人たちもいます。

 今は感謝の言葉しかありません。

 是安さんと過ごせた音楽の時間は私の一生の宝です。

できればもう一度あのベースの音が聞きたい、一緒に演奏したい!!


 今まで本当にありがとうございました。

 お疲れさまでした。

 ゆっくり休んで下さい。

 これからもっともっといい音楽を作っていきます。
# by taimusic | 2011-09-30 23:13 | 日記

ギターリスト清野拓巳

 今日自分の好きなミュージシャンについて書いてみようと思う。
関西在住のギターリストでジャズを中心にギターでできる音楽をいろいろと演奏している清野拓巳くんだ。アコースティックギターからエレクトリックギターまで弾きこなす。エフェクターも使い独自のギターワールドを作り上げている。
 彼の演奏する音楽は素晴らしい。その素晴らしさは彼の音楽への誠実な姿勢に現れている。常に自然体で演奏に向かい彼の音楽を求める渇望の激しさに人間臭さも感じる。
 彼の音楽を思うと”心と場”というキーワードがおもい浮かぶ。
共演していて彼は自身の中で自己表現への渇望と相手への優しさという2つの異なる心の状態の間で揺れているように感じる。ゆったりと 激しさをもともなって。きっと演奏者は少なからず持ち合わせている気持ちだと思うが,彼の場合その揺れの中で出てくる音、全体の音楽が素晴らしい。それは心の中のそのふり幅を自分で理解しそこで生まれてくるものを生産的に演奏できているということ。そこにリアルな音楽が立ち現れることを知っていてその場に立つことを選んでいると思う。
 もう一つは、場の共有ということ。彼と話をしていて印象深くのこった言葉です。場のエネルギー=場所、お客さん、店員さん、演奏家、時 を共有することから生まれるもの を大切にしている。一期一会。彼と演奏していていい音楽が現れる瞬間の不思議さはそんなところから生まれてくるのではないかと思う。
 どこまでもピュアーでしたたかさを持って音楽を追究する清野拓巳くん。彼の求めている音楽はトテツモなく優しくて強い音楽なのではないだろうか。

 さてさて10月、関西方面で数日間彼と演奏ができる。幸運にも。
# by taimusic | 2011-09-07 22:30 | 日記
先日8月4日渋谷Bar Issheeにて菊地雅晃くんの「Interference(干渉)」のライブがあった。
前回ゲストで参加し今回からメンバーとして参加。このバンドは、完全即興の演奏をする。
 つわもの揃いのバンドである。
菊地雅晃(b, electronics)津上研太(s)横川理彦(vln, electronics)かみむら泰一(s)

 ジャズは長く演奏しているが即興演奏するようになってから10年くらいだろうか?始まりはサックスの響きを活かした演奏をしたくてソロ演奏からはじめた。それから様々な人と共演を重ねてきた。
 即興演奏への意識も時間が経つ中で変化し徐々に実態が現れてきたように思う。自分の音感覚=響きの空間を感じて演奏するというわたしの基本的なスタンスは変わっていない。人の音の感覚は様々でそれぞれの人の音の感じ方、理解、音の意味などは微妙に(〜大きく)違う。集団即興の場合それぞれが音を解釈し音楽としての表現行為に挑む。それぞれの生きようとする行動の表れのような気がする。自分の音感覚を表現する。それは自分と音の関係が成立していないとどこかに行ってしまう(少なからず)。集団即興は個と社会の関係においての問題がそこにたち現れる。また違うベクトルで全体として生み出されている”音楽”がある。奏者は全体の流れを捉える。流れは様々に変化する。今は自分にとって集団即興の場合その両者が平行して進んでいっている。

 関係性、干渉、音楽表現、成立するためのドローイング。社会的に成立することと個人の中で成立すること。両者の関係を思考する。

次回Interference(干渉)は
9.16Fri.20:00-@渋谷Bar Isshee
「Interference(干渉)」
菊地雅晃(b, electronics)津上研太(s)横川理彦(vln, electronics)かみむら泰一(s)
"Interference"/Masaaki Kikuchi(b, electronics)Kenta Tsugami(s)
Tadahiko Yokogawa(vln, electronics)Taiichi Kamimura(s)
投げ銭(終演後:別途バーチャージ500円+ドリンク代)
# by taimusic | 2011-08-06 00:39 | 音楽
 7月16、17、18日と3日間があっという間にすぎました。

 昨年の春に初めて共演してから、今回で2回目の共演になります。今回のライブは今年のはじめに企画をしていまして、まさかこのような震災が起こるとは思ってもみませんでした。これは来日は無理かなと思いながらクリスさんに問い合わせてみたところ、ぜひこのような時だからこそ日本に応援に来たいと言ってくれて、クリスさんのとても熱い気持ちを感じました。とはいえ原発は完全に終息したわけではなく、ぎりぎりまで何かあったらキャンセルしようと思っていました。幸運にも事態が悪化することなくライブの当日を迎えることができました。
 ライブでは前回同様に私の曲とクリスさんの曲を演奏しました。初日は入谷のなってるハウスにてクリスさん、ベースの是安さんとドラムの橋本学くんの4人で演奏しました。普段より1時間早くお店を開けてもらい5時に待ち合わせ。久しぶりの再会でしばし店前で立ち話をしながら再会を喜び合いました。考えておいた選曲のリスト順にリハーサルを行 いました。演奏は、熱い演奏になりました。クリスさんは相変わらず素晴らしいタッチのピアノで様々な引き出しからアイデアが出てくるしよく歌う。是安さんは6月中海外ツアーに出ていて、リフレッシュした新しい感覚を感じた。相変わらずのディープな低音で素晴らしい音楽を表現していました。橋本くんとは、3ヶ月ぶりだろうか?今や超売れっ子ドラマーになり成長著しい。3ヶ月前とは別人、音がとにかく音楽的で、独自のスタイルに磨きをかけていました。来月久しぶりのオチコチでの共演が楽しみです。なってるハウスのライブは連休もあってかお客さんも入り盛況の中初日を終えることができました。

 2日目からは、ドラムが代わり芳垣さんに。クリスさんとの演奏に芳垣さんのイメージがあったので今回は後半の2日間演奏してもらうことにしました。2日目は、横浜エアジン。芳垣さんとクリスさんは初対面で芳垣さんがスイスに何度か演奏にいっているので、自然にスイスの話題へ。
 選曲は初日の手応えをもとに少し修正をして、リハーサルをおこないました。4人の音はイメージした音でした。本番、望んでいた音とはいえ重鎮のリズムセクションと洗練されたクリスさんのピアノはとても厚く想像していたよりもエネルギッシュで、2ステージを終えてアンコールを演奏する頃には、自分の体力の限界を感じるまでにいたりました・・。2日目エアジンは満員御礼、盛況の中ライブを終了。
 3日目は、久しぶりの新宿ピットイン夜の部での演奏で、気合いが入りました。
 前日の演奏もあり6時入りで、リハーサルはほとんどサウンドチェックのみでした。前日のことを踏まえ、また自分の考えを整理して、再度選曲し直しました。インプロビゼーション主体の選曲に。
 本番前に、クリスさんが博多のお土産に、明太子センベーを持ってきてくれました。そしたらなんと芳垣さんは、知人から同じお土産をもらっていて、今家にあるとのこと。こんな偶然もあるんだなあ〜。

1st
My Home by taiichi kamimura
Action & Talk by taiichi kamimura
Shonyata by Chris Weisendanger
Kioka by taiichi kamimura
秋の歌    by taiichi kamimura

2nd
Hama-misa by taiichi kamimura
Bref Hope by Chris Weisendanger
つまりまする by taiichi kamimura
Ballard by Chris Weisendanger

 音が立ち現れる感覚を、常に感じながら音楽が進んでいく方向にどん欲についていく。
昨日とはちがう新たな創造の世界 濃密な時間を過ごすことができました。

 ピットインも盛況の中無事終了。3日間ビックリするぐらいお客さんに恵まれ、素晴らしいライブハウスで素晴らしいミュージシャンと共に音楽を演奏できたこと、心より感謝です。

 ご来場くださいました皆様、ライブハウスのスタッフの皆様、メンバーの皆様(是安さん、橋本くん、芳垣さん、クリスさん&ソノエさん)ありがとうございました。

 さて素晴らしいライブが続きます。21日は、横浜上町63にてベースの是安則克さんとチェロのmori-shigeさんと3人でインプロビゼーションの演奏をします。
 モリシゲさんとは、荻窪にグッドマンがあったころに対バンでお会いしたのがきっかけで、何度か共演させていただいたことがありました。ここ数年共演の機会がなく久しぶりの演奏です。このメンバーでは、初めての共演です。
上町63 20時~ 2ステージ
横浜市中区相生町5-95 トラストワンビルB1F
\3,300 / reservation\3,000 
045(662)7322

 来月は、久しぶりの「オチコチ」(是安さん、橋本くん)が3日間あります。かみむら泰一トリオ(是安さん、芳垣さん)のライブもあります。最近縄文文化に影響されて作った新曲を演奏しようと思っています。ぜひよろしくお願いします。
# by taimusic | 2011-07-21 04:19 | ライブ