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カテゴリ:日記( 11 )

2年前に考えたこと。

 今を整理するために、2年前に音の講座や自分の演奏について考えていたことをUpします。
 当時、茶会記から、茶会記に出演している人たちのステイトメントを頼まれたときに考えた文章の草案です。

 今はもう少しジャズの言語としての音符へ意識が向いていて、実際の言葉を使うことと、音の言語的なところとの関係に興味があります。


以下2017年に書いたものです。


 本来私たちが持っている音を”聞きとる能力”が、現代の管理され整備された社会の中で生活をする中で、音に対してそんなに気を使わなくても快適な生活を送れるようになったために、注意深く音を聞く必要が無くなり、音に対して注意をむけなくなってしまった。私たちの聴くという聴覚の能力は、自分の意識を目覚めさせるのにもとても有効な器官で、今自分がココにいることを音で理解し、自分を取り囲む周囲の音を聞き把握することは、心のバランスを取り直すことにも繋がります。

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ステートメント1(茶会記への草案)


ショーロは”思い出すための音楽”ジャズは”忘れるための音楽”by齋藤徹。ジャズの演奏では、テーマの後にソロをとり、そこではその先を新しく作りだすイメージや、そのような先入観にとらわれて演奏していたりすることがありますが、私はそこで何か新しいことを演奏するよりも、曲の中にすでにある響きを演奏したい。新しい何かを作りだすのではなく、すでにそこにあるであろう響きに耳を澄ませ、身体の中に記憶しているその響きを探すそんな行為も演奏となりえるのではないか?そのとき自分がよりナチュラルであればその音は自分の身体を通じて自然に出てくるのかもしれません。


 "音楽は音、サウンドがすべて"by Dewey Redman。私はかれこれサックスのサウンドに取り組むようになって30年近く経ちます。息でリードが振動するサックスは、その音の発信部であるリードが固定されているマウスピースをどのように支えるかにかかってきます。アンブッシャのコントロールという部分です。音は空間に響きますがその音質はアンブッシャ次第です。ある時、自分の身体のハンディーに気づき、それでもサックスを吹くからには、そのハンディーを受け止めて演奏活動をしていかなければならないと思い至ります。顎の噛み合わせが悪いのです。演奏をはじめたときに自分と場の空間との間に、たえず不安定な要素をもつアンブッシャが横たわっている状態で、演奏が始まってから終わりまで、責任をもって演奏する。そのときに響いている自分の音を聞きとる感性を信じて、ときにはその感性も疑い検証をしながら、自分の耳を信じて演奏する。その時に自分の音も含めた空間に響く音の総体、それが音楽だと思っています。規定された音楽の譜面、その種類やその構造の縛りや範囲を含めても、私の音楽表現は、その音全体の響きを捉えるところから始まります。


 私は1964年、新人類世代と呼ばれる時代にうまれました。社会に対して何の疑問も持たずに東京で過ごし、20歳でジャズサックスプレーヤーとして演奏活動をはじめます。昭和のよき時代に生まれましたが、もっと社会問題にも関心を持つような環境があればよかったと思います。学校でも家庭でもそういう環境はなかった。20代中頃にスピリチュアリズムの本を読み、現代美術に興味を持ち、画家が描く画面との接点で立ち現れる線や質感にワクワクし、物と空間の様々な関係性の中から立ち現れる表現に触れ、表現について改めて考えさせられました。 音楽と美術を重ねて思考するようになったのもそのころからです。音は空間に響きます。響きは自分にもどってきて語りかけてきます。耳を澄ませ音の進む方向に身を委ねると、薄明かりの中からやっと聞こえる歌の断片が見え隠れします。日常の雑踏の中にもそのような断片がみえかくれしています。2011年3月11日、大きな強震とともに、それまで自分が信じていたものが崩れさり、続く揺れの中で感じた無数の断片は今でも忘れられません。断片としての記憶。様々なサウンドスケープが奏でる日常の音たち。


 前世期初めに民族音楽として生まれたジャズは、とても分かり易い形式をもとに、日常会話のようにミュージシャン同士が音で会話を楽しみ、様々な人が関わることができる、幅をもった音楽で、いまでは世界中の都市で演奏されていますが、もっと今の時代にあったやり方があるのではないかと思っています。何か新しい形式、方法はないか。それはいままでジャズが発展するなかで必要だった自己表現という音楽からもう一歩進んだところでの音楽の表現、それはどんな方法なのか?そしてそこには”言葉”がなにかしら関係することで、より具体的になるように思っています。

分裂した自己と他者としての社会との関係性の中で、自己をみつけるしかない時代に、わざわざつまらない自己主張をしなくてもいい。分裂した自分の一部が主張しているだけなのだから。いい音楽が生まれる場に立ちあえれば、それだけで私はいい。


by taimusic | 2019-01-20 03:46 | 日記

Mr. Dewey Redman.

by taimusic | 2018-09-22 03:13 | 日記

3日間がすぎる

 2012年3月のライブが終わった。

 橋本くんとのDuo
市野くんとつのだ健くんとの演奏
今日はオチコチ、佐藤えりかさんをむかえて。

 昨年の2011年3月11日の東日本大震災から1年がたったばかりの今日のこと

大切なもの 過ぎ去ってしまわないように 心に留めよう
心の表面では感じられない 大事なもの
心の表面はとかく生きるために消費されがち  

鈍感さを背負いながらも しょうがない 生きる

今を生きている よし

ー空中 駆ける言葉と音たちを のこすー
 
 幸運 好きな人が多いこと ラッキーちゃん(キャラ)
 非力 よし
 生  そう
 思い うん
 前  ツーーゥ
 食  うまし
 音  響き
 楽  喜び
 想像 力
 つながる 見えない力
 歌  こころ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ばらばらなようで それを全体として受けとめることができる心

 笑えないほどのアホらしさを抱えて 今日も生きる

 生かされていること 感謝!!

 もう一踏ん張り もっといい音楽を演奏スルぞい


 

 
 
by taimusic | 2012-03-15 02:55 | 日記

今日はよい日でした

昼より来週(日)池ノ上GariGariのイベントでのノイズDave skipperくんとリハーサル。ノイズとサックスの音空間。
夕方より代官山へ版画工房エディションワークスの展覧会へ池内晶子の版画の作品が展示してある。他の作家の作品も見応えあり。展覧会後近くにできたツタヤに立ち寄る。立派な建物で本屋、CD、ビデオ、カフェの総合ビル。面白い。その後代々木八幡で開催しているSachiko Mさんの展覧会へ。シンプルな空間に写真やカーテンなどのインスタレーション、その一角(一部屋)に4つのCDプレーヤーを設置、Sachiko Mさんが制作したサイン波のCDがミニヘッドフォンから微音で室内に響く。Sachikoさんの音の空間、表現、素晴らしかった。帰りに高円寺のラーメン屋YORU NO TABI BASARAに立ち寄る。以前から気になっていて何度となく立ち寄るがしまっていたお店、5年越しで来店。無化学調味料のラーメンで優しいがしっかりした味で美味しい。

 さて明日はレッスンとジャズ妍。
今週末は初出演となる国立No Trunksにてオチコチ meets 早川岳晴です。
開場7時、開演7時半2部は9時頃から 投げ銭
042-576-6268

 早川さんをむかえてのオチコチ演奏、ただ今思案中・・

早川岳晴(b)
生活向上委員会オーケストラ、ドクトル梅津バンド(D.U.B.)、イースタシア・オーケストラ、片山広明バンド、コクシネル、JOHN ZORN ユニット、梅津和時KIPANA、その他セッションでは泉谷しげる、忌野清志郎、石田長生、三宅伸治らと度々共演。リーダー・バンド<SALT><HAYAKAWA>
現在は自己のバンドの他、梅津和時KIKI Bandなどで活躍。

 26日(日)は池ノ上garigari イベントDave Skipper&かみむら泰一Duoで参加します。
Open 18:30 僕らは19:30過ぎです。
 
by taimusic | 2012-02-20 22:50 | 日記
 先月末の渋谷Bar Isshee「Interference(干渉)」
菊地雅晃(b, electronics)津上研太(s)横川理彦(vln, electronics)かみむら泰一(s)

につづき2月3日の関内Adlibの駒村光Quartet
駒村光(g)かみむら泰一(ts&ss)橋本学(ds)カイドーユタカ(b)

そして昨夜、横浜エアジン2.4sat.オチコチ
かみむら泰一(ts&ss)橋本学(ds) ゲスト:小太刀のばら(p)

どのライブも素晴らしい共演者とその音楽にあう場とお客さんと揃っていた。

 ここ数日良い流れを感じることができている。

 今日はレッスンの仕事をしに渋谷アクタスへ行き
その後妻の知人の展覧会を観に信濃町のACTギャラリーへ。

 人が表現するものは何でも面白い。
表現されたものから発せられるエネルギー、目に入ってくる情報から感じるもの。
解釈、多種多様な感覚の世界がひろがる。
目にすることから今生きていることを感じる。

 ものを作る側と受け取る側の接点の様々な立ち現われ方に興味を持つ。
その一つに、ストーリー(話)がもつもの。ストーリーの設定・・・
自分は音と向き合い自分の中で起こる化学変化や想像の世界が演奏の主な部分になっている。
その私の作り出しているものは何なのか、聴衆が聞くにあたりどのようにそれに接することができるのか。その間にたつ何かを想像する。設定。根拠のある設定や架空の設定もありうるだろう。

 そのような手法を最近の現代美術作品を見ていて強く感じる。それによって感じるもの、受けての受け取り方が変わる。知らない同士がお互いを理解し合うために見いだす接点、その有り様も多様なものがあるのではないか。その部分をみつめてみるのも面白い。ただ設定の面白さだけでは薄っぺらく感じる。作家が作品の素材と向き合い格闘しそこから導きだした答え、その中身の面白さとは相反することがある。

 

 
by taimusic | 2012-02-06 00:39 | 日記

11月1日

昨日は昼ピットにて早川由紀子(p)Quartetに参加してきました。

 是安さんと自分のバンド以外で共演する予定だった最後のライブだ。
早川さんの音楽はストレートなジャズでコードがよく変わるUp Tempoのオリジナルやスタンダードもリハモされている曲で、これらの曲をベースで支えていたと思うと改めて是安さんの幅広さに驚かされる。
 今回は是安さんの代わりにベテランベーシストの早川哲也さんが参加、私とベースの早川さんは初参加でメンバーとは初共演でしたがバンマスの早川(p)さんとレギュラードラマーの木下普之介(dr)くんと4人での演奏は楽しかった。
 早川さんのバンドで演奏させてもらって、いつものように音楽をクリエイトしている是安さんの空間を感じ、やはりこのバンドでも要となるベーシストだったことを実感した。

 先月の名古屋、関西ツアーでまた心の整理がついたよう。

 前向きにいこう
by taimusic | 2011-11-02 01:25 | 日記

音楽とは 

 
いままで当たり前のように耳にしていた音が違う装いをして自分に向かってくる。

ある日の出来事から「ぱちん」とかわった。
催眠術にかかったような
 どうしよもない

 知人と話をする。
話をすると様々な喪失感のあることを感じた。
失った喪失感。
自分の前に立ち現れてくる事実。

先日妻と軽井沢に車で出かけた。
車内で音楽はかけなかった。一度オチコチを聞いたな。
高速道路をドライブしているときにこの喪失感はなんだろうと思った。
目の前の見慣れたおおきな山が突然消えて無くなってしまうイメージだと思った。

ポン とない感じ。

 悲しみの共有、残されたものの歩む道。
少しずつ解ける氷のように傷がとけるのを待つ。

 ちょうど寒くなって身体がちじこまる 秋
身心で受けとめるにも、心に栄養を届けよう。
身体にも喜びを。旨いものを食べよう、いいものを観聴きして
人と出会い。シェアーをして。音で遊ぶ。 

 師 Dewey Redman の残してくれた言葉

 Love & Peace を胸に響かせて。
by taimusic | 2011-10-06 03:13 | 日記

親愛なる是安さん

 是安則克(これやすのりかつ) 2011年9月23日早朝 自宅にて永眠。56歳。

 回想

 是安さんと初めてお会いしたのはわたしが20代後半、1989年ごろだったと思う。ドラムのジョージ大塚さんのWe Threeというバンドで演奏していた頃、ピアニストの大給桜子さんに吉祥寺のSometimeのギグに誘われたときのベースが是安さんだった。まだまだいろいろな曲に対応できずに試行錯誤していたころ、無口で多くを語らなかった是安さんが「思ったまま演奏したらいい」と言ってくれたのをおぼろげに覚えている。ジョージさんのジャズしか知らなかった私には、是安さんと大給さんの音楽は新しく、こんなジャズもあるのかととても刺激をうけた。そのころの是安さんは今よりももっと朴訥で硬筆な存在感でどこか近寄りがたい雰囲気をもかもし出していた。半年ほど共演させていただいた。
 その後私はジョージさんのバンドをやめて、加藤鎮久さんのもとでサックスの音作りの下積みをする。30歳のころアメリカに留学し2000年に帰国。自分のオリジナルを演奏し始め試行錯誤を繰り返し4年くらい経った頃、ずっと心にあった是安さんの存在、音と演奏したくなり突然連絡を取ってみた。自分のことを覚えているか心配だったが是安さんは覚えていてくれたので嬉しかった。その頃よく演奏していた横浜の491ハウスというバーで是安さんとギターの市野元彦くんと3人で演奏をはじめた。
 スタンダードを演奏していた。いつもイコライザーやプリアンプのつまみを調整していた。演奏のはじめよりも後半に入った頃の方が全体の音のバランスが格段によくなっていたのを覚えている。現場で音楽全体の中のベースの音が一番よくなるバランスをつかんでいたと思う。4年くらい前からサックストリオで演奏したくなりドラムの橋本学くんと是安さんの3人でわたしのオリジナルを演奏するようになった。そのころには,是安さんは無くてはならない存在になっていた。サックスの響きをいかした音空間のある音楽を演奏するのに,是安さんのベースがわたしの中で絶対的になっていた。
 はじめはサックストリオの音空間にこだわって演奏していたが,是安さんは演奏を重ねるごとに音楽の深い部分を音で問いかけてきた。いつもわたしのやろうとしていることを理解しつつも、ジャズ(人がすること)の本質ともいうべき、演奏者同士が向き合うこと、どう向き合うべきかを考えさせられた。自分の捉える音の世界の範囲から外との関わりへと世界を広げてくれた。是安さんに言われたことで、よく演奏し続けているわたしに「ずっといるよなー」といわれた。是安さんは私にある所で抜けてほしかったようだ。自分が表現したことに対して相手がまた違うことを思って表現したいかもしれない。自分が演奏をやめないと新たなスペースが生まれないということだと思う。全員で音楽をつくる、その自由がいろんな所にあること。深いと思った。「いつやめてもいいよ」「一番いい所ででてきたら」などなど是安さんの言葉から音楽がどんどん広がりを持っていった。
 今年になってトリオはバンド名を「オチコチ」として活動を始め年末にはレコーディングも予定していたが,果たすことはできなくなった。今はこれまでの音源を整理してオチコチの一つの作品として残したいと考えている。

 まだまだ書き足りないが,今は追想し走り書きを残します。

 是安さんを通じて知り合えた多くの素晴らしい人たちもいます。

 今は感謝の言葉しかありません。

 是安さんと過ごせた音楽の時間は私の一生の宝です。

できればもう一度あのベースの音が聞きたい、一緒に演奏したい!!


 今まで本当にありがとうございました。

 お疲れさまでした。

 ゆっくり休んで下さい。

 これからもっともっといい音楽を作っていきます。
by taimusic | 2011-09-30 23:13 | 日記

ギターリスト清野拓巳

 今日自分の好きなミュージシャンについて書いてみようと思う。
関西在住のギターリストでジャズを中心にギターでできる音楽をいろいろと演奏している清野拓巳くんだ。アコースティックギターからエレクトリックギターまで弾きこなす。エフェクターも使い独自のギターワールドを作り上げている。
 彼の演奏する音楽は素晴らしい。その素晴らしさは彼の音楽への誠実な姿勢に現れている。常に自然体で演奏に向かい彼の音楽を求める渇望の激しさに人間臭さも感じる。
 彼の音楽を思うと”心と場”というキーワードがおもい浮かぶ。
共演していて彼は自身の中で自己表現への渇望と相手への優しさという2つの異なる心の状態の間で揺れているように感じる。ゆったりと 激しさをもともなって。きっと演奏者は少なからず持ち合わせている気持ちだと思うが,彼の場合その揺れの中で出てくる音、全体の音楽が素晴らしい。それは心の中のそのふり幅を自分で理解しそこで生まれてくるものを生産的に演奏できているということ。そこにリアルな音楽が立ち現れることを知っていてその場に立つことを選んでいると思う。
 もう一つは、場の共有ということ。彼と話をしていて印象深くのこった言葉です。場のエネルギー=場所、お客さん、店員さん、演奏家、時 を共有することから生まれるもの を大切にしている。一期一会。彼と演奏していていい音楽が現れる瞬間の不思議さはそんなところから生まれてくるのではないかと思う。
 どこまでもピュアーでしたたかさを持って音楽を追究する清野拓巳くん。彼の求めている音楽はトテツモなく優しくて強い音楽なのではないだろうか。

 さてさて10月、関西方面で数日間彼と演奏ができる。幸運にも。
by taimusic | 2011-09-07 22:30 | 日記

近日の流れ。

 先週土曜日から家の連れが東京都現代美術館の展覧会に出展するための搬入がはじまりました。今月26日から開催されるモトアニュアル展という展覧会で、この1年ほど自宅の一室で制作していた作品を会場に持ち込み2週間弱かけて現場でセッティングします。初日は無事終了したようです。
 今の家の流れは、彼女の展覧会が中心になっています。
 自分はといえば、昨年末ドラムのヨシガキさんとベースの是安さんをむかえたトリオの演奏がピークで燃焼してしまいました。集中した分、いい部分と悪い部分の結果がハッキリし見えたのでいろいろと得るものがありました。是安さんとライブ後すごく腹を割った話をすることもでき、それもあっていろいろ整理ができたところは大きいです。そんなことがあり今年は原点にもどりオリジナル・トリオ(是安&橋本学)を新たにバンドとして捉え、3人が作り出す音楽の可能性を追求してみようと思っています。バンド名もほぼ決まりました。近日中にご報告いたします。

東京都現代美術館モトアニュアル展 Nearest Faraway/世界の深さのはかり方
 2月26日(土)より5月7日(日)
出品作家: 池内晶子|椛田ちひろ|木藤純子|関根直子|冨井大裕|八木良太

http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/123

「MOTアニュアル」は、当館が、日本/東京の新しい美術をグループ展形式で紹介するものとして、1999年より行っているシリーズ企画です。
11回目となる本年は、「Nearest Faraway 世界の深さのはかり方」を副題に、6人の作家により構成します。
いたるところでさまざまな価値観の転換期をむかえているような現代にあって、美術の世界も例外ではありません。
本展では、身近にある素材といわば端的に手仕事と呼べるような技法を用いて、自身の足元、そのよって立つところをあらためて問うような制作を続けている作家たちを紹介します。彼ら/彼女らの素材や技法の選択は意図的にシンプルでありながら、それによって生み出される作品の数々は、私たちを遠いところへはこんでいくような、広い射程をもっています。身の回りの物事をてがかりに、「見ること」や「聞くこと」あるいは「時間」や「空間」といった、ふだんは前提とされている事象の成り立ちが、作家それぞれの仕方で、あらためて問われ、見出されていくのです。

本来的に未知である世界の深さや豊かさに触れるような、彼ら/彼女らの独自の方法=術のしなやかな強靭さ。それはまた、近視眼的になり待つことができなくなったといわれる私たちの時代において、美術がもつ一つの可能性でもあるでしょう。6人の術によってひらかれる6つの場が、見慣れた世界の風景を変えるささやかな契機となれば幸いです。
by taimusic | 2011-02-12 23:20 | 日記